生理不順のお悩みについて
身体に悪影響を及ぼします
女性の生理周期は、個人差はありますが約1ヶ月のサイクルの繰り返しとなっています。25~38日が通常の生理周期とされていますが、ホルモンバランスの乱れや睡眠不足、疲労、ストレスなどによって周期が乱れる場合があります。これを生理不順と呼び、健康に影響を及ぼす場合がございます。おかしいなと思ったら、迷わずお気軽にご相談ください。
Check! このような場合はご相談ください
- 生理周期がおかしい、生理が来ない
- 頻繁に月経のような出血がある
- 月経前から腹痛、腰痛、悪心、嘔吐などがある
考えられる疾患
排卵障害
症状
- 無月経
- 稀発月経
排卵障害とは、排卵までの過程に異常が起こることで、卵が育たなかったり、うまく排卵できない状態のことを指します。症状としては、月経が停止したり(無月経)、排卵がたまにしかおこらないため月経の周期が長びく(稀発月経)ことなどが挙げられます。
原因
- 中枢性の排卵障害
- 卵巣機能低下、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、黄体機能不全
- その他、黄体化非破裂卵胞(LUF)、高プロラクチン血症など
無月経
症状
- 不妊
- 頭痛
- 吐き気
- 視覚異常
無月経は、妊娠していないにもかかわらず3ヶ月以上月経がない状態のことです。18歳以上になっても月経が始まらない原発性無月経と、過度のダイエットなどを原因とする続発性無月経があり、無月経の場合は放置するとホルモン異常につながるため、早めの受診を推奨しています。
原因
- 疲労やストレスによるホルモンバランスの乱れ
- 女性ホルモンをコントロールする脳下垂体の腫瘍や他の病気、早発閉経
- 更年期が近づくにつれ、月経不順が起こりやすくなる
生理不順の種類
頻発月経
1ヶ月に2回以上生理がある状態または、一見生理のように見えても無排卵性出血であることを頻発月経といいます。更年期に近い年齢の方に多くみられる症状です。排卵の有無を確認するためにも基礎体温をつけるようにしましょう。
稀発月経
39日以上の周期で生理がある状態のことを稀発月経といいます。排卵はあってもスムーズに排卵が行われないのです。
放置すると、無月経や不妊症につながることもあるため注意が必要です。
多嚢胞性卵巣症候群
症状
- 月経不順
- 不正出血
- 無月経
- 男性ホルモンの増加による症状
多嚢胞性卵巣症候群とは、卵胞の成長が途中で止まり、たくさんの小さな卵胞(嚢胞:のうほう)が卵巣内にとどまってしまう病気です。妊娠が可能な年代の女性の約5~8%にみられます。定期的な排卵が起きないため、不正出血が起きたり、無月経や月経不順につながることがあります。
原因
- 男性ホルモン過多
- ゴナドトロピン分泌異常
卵巣機能不全
症状
- 月経不順
- 不妊症
卵巣機能不全とは、卵巣が正常に働かなくなり、月経周期の乱れや無月経など、さまざまな障害が引き起こされる状態のことです。思春期前の若年女性から閉経前の女性まで、幅広い年代で発症しており、卵巣機能低下症や卵巣機能障害と呼称されることもあります。
原因
- 過度なダイエットや激しい運動
- 精神的・身体的ストレス及び、それに伴う過食や拒食
- がんに対する治療(放射線療法や手術、化学療法など)
高プロラクチン血症
症状
- 生理不順
- 乳汁漏出
- 頭痛
- 視覚障害
プロラクチンとは、乳汁分泌ホルモンとも呼ばれる母乳を作るホルモンのことです。授乳や妊娠などは母体への負担が大きいことから、このホルモンが活発な間は身体が自然と妊娠しにくい状態になります。授乳期間でもないのにプロラクチンの値が高い場合は、生理不順や不妊などの症状が出ることがあり、そのような状態を高プロラクチン血症と呼びます。
原因
- 妊娠
- 検査では見つからないような小さな下垂体腺腫
- ストレスによるもの
甲状腺疾患
代表的な甲状腺疾患
- 甲状腺機能低下症
- 橋本病
- 甲状腺機能亢進症
- バセドウ病
甲状腺疾患とは、甲状腺の異常や障害によって引き起こされる症状の総称です。甲状腺ホルモン異常による病気は「いつも調子が悪い状態」で、どこが悪いのか判らず気のせいだと感じたり、怠け者と誤解されることも多くありますので少しでも異変に気づいたらお気軽にご相談ください。
原因
- 甲状腺ホルモンの過剰や低下